立命館大学情報理工学部プロジェクト団体 ゲーム&CG部門 RiG++

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おはようございます、こんにちは、こんばんは

11日を担当させていただきます1回のハヤテです。

今回は僭越ながらTRPGについてその特徴やシナリオの書き方を、TRPGとCRPGの違い、ギミックの仕込み方の二つに焦点を当てて少しばかり語らせていただこうかと思います。先輩方のような有益な話ではありませんがしばしお目汚しさせていただきたく思います。

1.TRPGについて

さて、皆様方はTRPGというものを聞いたことがある、もしくは実際にしてみたことがあるでしょうか?最近はニコニコ動画などでそのプレイ動画なども上がっており聞いたことがある方も多いのではないかと思います。

ですが、まだまだポピュラーなものとは言えないのでここで少しばかり紹介させてもらおうと思います。

TRPGとはテーブル・ロール・プレイング・ゲームの略称でゲーム機などのコンピュータを使わずに、紙や鉛筆、サイコロなどの道具を用いて、人間同士の会話とルールブックに記載されたルールに従って遊ぶ“対話型”のロールプレイングゲーム(RPG)を指す言葉です。(Wikipedia参照)

(こんなサイコロ沢山使いますよー)

まあ、端的に言うと自分で作ったキャラになりきって空想世界を冒険するゲームのことですね。小さな頃ベッドの中に入って、自分の空想の世界で自分の作ったキャラが俺Tueeee!する妄想とかしませんでしたか?(私は結構してました・・・)それを実際に複数人でゲームとしてしましょうっていうのがTRPGの醍醐味だと思います。

有名どころでいうとクトゥルフやSW2.0,ダブルクロスなどがありますね。

2.TRPGとCRPGの違い

さて、TRPGの軽い説明をしたところで、次にTRPGとCRPG(コンピュータ・ロールプレイング・ゲーム)の違いについて少しお話させて頂きます。

というのもTRPGとCRPGではシナリオの根本が全く違います。(私もその違いに現在悩まされています。)

例えば、「町はずれの洞窟に住んでいるドラゴンを倒し、そこにある宝物をとってくる」というシナリオがあったとしましょう。そして、そこにたどり着くまでにこなしてほしいイベントがあったとします。

CRPGであれば、話は簡単です。極端な話、イベントをこなすまで次に進めなくすればよいのですから。シナリオが進まない以上PLは否が応でもイベントをこなす必要があります。

つまりCRPGでは「どんなおかしい行動や要求でも、PLは製作者の意図に従う必要がある」わけです。

しかし、TRPGではそうはいきません。なぜなら、PL側に自由裁量権があるからです。

正確に言うと、GMが出した情報の中で、各プレイヤーが一番有利と考えた(またはキャラクターのロールプレイに従う)行動を取る事がTRPGの行動の前提条件です。その為、一般的なTRPGシナリオ製作法においては「矛盾」をなくして行動をある程度「縛る」コトが重要になります。

このことを踏まえ、CRPGとTRPGのシナリオの重要点を言い表すとすると

前者は「多少無茶な設定を用いてでもシナリオにドラマ性やスリル(シナリオを進めたくなる面白さ)が必要」であり、後者は「矛盾点をなくし、PLの行動を縛ること(PLがシナリオを進める土壌)が必要」であるわけです。

そして、前者の必要性、つまりドラマ性やスリルは後者ではPL自身が生み出してくれますし、後者では前者の必要性、つまりPLの行動原理はすでにシステムとして用意されています。それぞれは補完関係になっているといえるでしょう。

ここまでグダグダといろいろ述べましたが、つまりはそれぞれのシステムにおいてシナリオの製作者が用意するものが全然違うわけです。

個人的な意見にはなりますが

「TRPGのシナリオ作成というのは無限に近い選択肢の中から取れる行動を選別する作業、CRPGのシナリオ作成というのは一つの選択肢からいかに取れる行動を増やす作業」

であると思っています。(ある本からの受け売りですが)

こういうことを念頭においたうえでそれぞれのシナリオを読んでいただけたら、また違った視点からシナリオを楽しんでいただけるのではないかなと思います

3.シナリオの書き方(ギミック)について

ここまでいろいろ話させていただきましたが、次は実際にシナリオを書く際どんなことを考えているのかについてお話させていただこうと思います。(長い?許して?)

あくまで私個人の書き方であり、まだシナリオ数も二桁ようやく超えた程度の若輩者の書き方であることをご配慮ください。

私はシナリオを書く際、以下の四つに注意して書いています。

ⅰテーマ

ⅱプロット

ⅲ導入

ⅳギミック


テーマは簡単ですね。つまりはシナリオを書こうと思った動機です。例えば、面白い本を読んだからこの世界観を使ってみたいとか、このキャラクター面白いから使ってみたいとか、もっと簡単にPLをぶっ殺したいなぁとかでもいいわけです。つまり、そのシナリオのとっかかりになる部分です。これは、しっかりと自分の言葉で言語化する必要があります。なぜなら、それがシナリオの軸になるわけですから、ここがぶれるとシナリオ全体がぶれます。


プロットは、テーマを言語化した後、ではそのテーマに沿って起承転結をどうするか、大まかなシナリオの流れを書き出します。プロットをしっかり書くことでシナリオの矛盾をなくし、シナリオに一貫性を持たせることができます。シナリオに限らず、プレゼンやゲーム制作においてもプロットというのは一番大事だと思っています。特に複数人で何か作品を作る際はプロットがしっかりできていると、各自の行動指針が一貫するので破綻や矛盾が起こりにくくなると思います。

そして導入を作るわけですが、実はTRPGのシナリオを作る際ここに一番骨を砕きます。なぜなら、ここの出来によってその後のPLのシナリオに対する没入度が変わってくるためです。PLがその世界のPLキャラになりきるTRPGにおいては、この没入度が深ければ深いほど、シナリオとしてうまく回りますし、PLも楽しむことができると思っています。これは、TRPGに限らずCRPGでもゲームにPLを引き込む際に一番大切になるのかなと思っています。

この後、シナリオによって探索部分や結末などを書くわけですが、それらはプロットに従って、そのとき考えた話を膨らましていったり、背景設定を作ったりします。また必要であれば探索部分の地図や部屋の見取図などを書いて用意します。ですが、そのことをすべて話すと長くなりすぎるので(すでにかなり長いですが)割愛します。

(こんな簡略化した地図作ったりします)

最後に今回一番話したかったシナリオのギミックについてお話させていただきます。

シナリオの起承転結が一通り書き終わったら、最後にギミックを仕込みます。

この作業が一番シナリオ製作者としては楽しく、また悩ましいところでもあります。

TRPGにおけるギミックとは以下の3つに分けられると思います。

Ⅰランダムイベント系

Ⅱ謎解き系

Ⅲウミガメのスープ系

ではそれぞれについて少し話していこうと思います。

Ⅰランダムイベント系

これが、ギミックとしては一番簡単なものだと思います。

複数の小さなイベントを用意し、ランダム表などを作って、あとはPLが行動しているときに適宜ダイスを振り、何が起きるかをダイスの女神様にゆだねるだけですから。

しかし、このギミックはランダム性の高さゆえにシティシナリオやそれに類するシナリオで用いることができません。詰み要素になりかねませんからね。ですのでこれを用いるのはダンジョン探索系などのシナリオになります。

また、マンネリ化もしやすいので、ランダムなシナリオ自体の工夫なども必要になります。

ですが、それさえあればそのランダム性ゆえに、さまざまなドラマやハプニングを簡単に起こすことができます。

Ⅱ謎解き系

シナリオのギミックとして謎解きは非常に優秀です。ですが、その取り扱いには注意しないと一転詰み要素になるのもこのギミックだと思います。TRPGにおける謎解きの為の謎には「PLに探偵気分を楽しんでもらうための謎」と「製作者が作家気分を楽しむための謎」の二つがあります。この二つを誤解してしまうと、謎解き自体がシナリオ製作者の自己満足になりかねません。前者の謎はPLが必ず解けるものでなくてはなりません。少なくとも、解けるためのヒントやパーツをPLが必ず得られるようにする必要があります。この大前提が抜けるとシナリオ自体に公平性がなくなり不条理なシナリオになります。もちろんそれを楽しむ人もいますが、それは一般的ではないでしょう。後者の方は、多少、理不尽でもよく、必ずしも解く必要はなく、むしろシナリオの終盤で実は・・・みたいな感じのシナリオ自体の深みや面白さをより引き立てるために使うものだと思います。そういった謎がかみ合ったシナリオはPLとKP(キーパー、TRPGの進行役みたいな人)双方が楽しめるシナリオになると思います。

Ⅲウミガメのスープ系

このギミックは謎解きと似通っていますが、それとはちょっと違うTRPG独特のものだと思います。

まず、皆さんはウミガメのスープというゲームを知っていますでしょうか?

水平思考パズルやシチュエーションパズルなどとも呼ばれるこのゲームは一つのシチュエーションに対して、回答者が出題者に質問を行いそのシチュエーションの真実を探るというゲームです。詳しくはググってみてください。面白いゲームですよ?

さて話が少しずれましたがこのギミックは、シナリオに一つの不可思議なシチュエーションを用意し、そのシチュエーションの真実をPLがKPとの対話によって見つけ出すギミックです。対話の形式はNPCを介してもよいですし、シナリオ全体を用いてもおもしろくなります。このギミックはシナリオ全体に用いることもできるので、難しいですが使えると非常にシナリオ自体の満足度を高めることができると思います。

4.最後に

ここまで読んでくれた皆様、ありがとうございました。

本当はもっと書きたいこと(CRPGでのキャラの動かし方とTRPGのその必要性の無さの比較とか)もあったのですが、それらはまたの機会(あるか怪しいですが)にでも。

長い上に画像も少なく、文章だけのこの記事は今までの記事に比べて非常に退屈で面白みのないものだったと思います。申し訳ありません。

シナリオという題材の関係上画像をあまり用いることもできず、また筆者の語彙力の無さによる文章自体の稚拙さをお許しいただけると幸いです。

私自身、まだまだシナリオ製作者として非常に未熟であり、勉強中の身ですので、この記事自体にも不可解なことも多分にあると思います。それらのご指摘などあればよければ私に直接言っていただけるか、もしくはコメント欄(多分下の方にあるかと)に書いていただけるとありがたいです。

繰り返しになりますが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

次回は、さだ君です。

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