こんにちは。14日目のアドベントカレンダーを担当するネコモ、またはゴリモです(ΦωΦ)
さて、今回の記事ではDTMのことについて話をさせて頂きます。
僕が当サークルに入ってDTMを始めてから早いものでもう2年半も経ちまして、だらだらボケーーッッと楽曲の制作を行っていく中でなんとなーく曲をそれっぽい感じにしていく技術が身についてきているような気がするのですが、
今回は僕が今まで培ってきたそういう怪しい技術の中から2つ簡単なものをピックアップして紹介していこうと思います。あまり複雑なものではないので、DTMを始めたばかりの方にもとっつきやすいテクニックかなと思います。
ある程度DTMを長くやってる方には「そんなこと知ってるわい!」なんて思われちゃう内容かもしれませんがどうか生暖かい目で見守ってくださいませ。ということで早速見ていきましょう。
①ドラムのパン振り
パン振りとは、DAW上で鳴る楽器の音を左右に振り分けてやることで楽曲に空間を生む作業です。
DAWのミックスコンソールやプラグイン上に「PAN」と書いてあるつまみがあると思いますが、
それをいじってやれば音が左に行ったり右に行ったりする訳です。
ここではドラムのパン振りについてお話しようと思うのですが、いろんな楽器がある中で何故ドラムについてなのかと言いますとドラムは楽曲の中でもズンチャカズンチャカとずっと鳴り続けている音であり、それは曲全体のリズム感、グルーブ感、ノリなどの曲にとって重要な要素に大きく影響してくるからです。ドラムのパン振りがうまく出来ているとこれらの要素を大きく引き出すことができるので、曲全体のクオリティが変わってきます。(多分)
という訳でドラムは個人的に特にパン振りを頑張るべき部分だと思っているのです。
前置きが長くなりましたが、ではドラムのパン振りは具体的にどうしてやればいいのでしょうか。答えはとても簡単です。
ハイハットを左右に撒き散らせ!!!!!!!!
死ぬほどシンプルですが、これをやるだけで大分曲の出来が違ってきます(多分)
これだけでは流石に雑にも程があるのでどういうことなのかもっと具体的に説明をしていきます。
上の図は僕がハイハットを適当に打ち込んでみたものです。
ハイハットを打ち込むときは図で記しているように、クローズハイハットでリズムを刻みながらアクセントとしてオープンハイハットを打っていくというのが定番だと思います。この図ではクローズハイハットを3種類、オープンハイハットを2種類使って打ち込んでますね。
例えばこの場合
クローズ3種類を L60,C, R60と振り、オープン2種類をL20,R20と降ります。
この振り方であればクローズハイハットの音が左右に広がって聞こえて、オープンハイハットは中央よりで鳴るようになります。こんな風にハイハットのそれぞれの音を左右に振り分けてやることで大きなステレオ感を生むことができる訳です。曲のリズムを刻む上で非常に重要なハイハットにステレオ感が生まれることであなたの曲のエモみはぐんと増すことでしょう。更にここにステレオエンハンサーなんかのプラグインを挿してみてもいいかもしれないですね。
ぶっちゃけハイハットを左右に撒き散らせ以外でドラムについて語りたいことはあまりないのですが、
一応ドラムのハイハット以外のパン振りにも触れておきますと…
・キック&スネア
無難に中央に配置しましょう。二つともリズムの主幹の部分なので左右に振られると気持ち悪いことになります。
・クラッシュシンバル
R30かL30ぐらいでいいと思います。
・タム
かっこいいフィルインをドゥルンドゥルンしたいときは適度に左右に振ってやると良いと思います。
…はい、以上です。ドラムのパン振りなんて見出しの割にはほぼハイハットの事しか語っていないような気がしますが、それぐらいハイハットのパン振りは重要ということです。ドラムの音を一つ一つパン振りしていくなんて面倒くさいと思っちゃうかもしれませんが、多くのドラム音源では収録されている音毎に設定をいじれるようになっていて(Cubase付属のGroove Agent SEとか)そんなに苦でもないはずなので更なるエモみの為に是非試してみてください。
ちなみにこのテクニックはどちらかというと電子音楽系(EDMとかポップミュージックとか?)のジャンル向けであり、バンドサウンド等の生音系の打ち込みには向きません。そういう打ち込みをする場合はリアルさを追求するために実際のドラムの配置を参考にパン振りをしてやるのが良いと思いますが、今回は割愛します。
②音を重ねて鳴らす
次に紹介するテクニックは音を重ねて鳴らすというものです。
大体の場合、音を打ち込むときはその音源を単体で打ち込むと思うのですが、例えば使っているのがDAW付属の音源だったりすると収録されている音が少なかったりショボかったりして、思い通りの音が出せなかったりしますよね。(無料のDAWとか使ってると特に)そういう時に少なからず役立つのが音を重ねるというテクニックです。
音を重ねて鳴らすと、単体で鳴らした時と比べて音の印象は大きく違ってくるものです。
このテクニックを活用すれば音の表現の幅が広がるので、音源の少なさはある程度カバーできますし音を重ねて音の厚みを増すことによってうまくやれば単体で鳴らすよりずっとよく聞こえる音を鳴らせるはずです。
音は重ねる手順は簡単で、別々の音源の二つのトラックを用意して、同じMIDIをコピペして両方のトラックに貼り付けるだけです。
(レイヤー機能やらMIDIセンド機能やらを使うともっとスマートに音を重ねられるのですが僕はやり方あまり詳しくないのでググってみてね)
大事なのは一体どんな音を重ねるのかということですが、参考としていくつか例を用意してみました。
・シンセベースを重ねてみる
例えば曲にシンセベースを用いる場合、プリセットに入っているベースをそのまま鳴らしてもなんだか低音が足りない!なんてことがあります。そんなときはサブベースという音を重ねてみましょう。サブベースは非常に低い周波数を発する音なので、通常のシンセベースと重ねてやることで低音を大きく補強してやることができます。プリセットにサブベースが入っているならそれを重ねてしまえばいいですし、入っていなくてもサブベースは簡単に自力で作ることができます。ただサイン波を1オクターブ下で鳴らすだけです。サビで曲が盛り上がって低音が聞こえにくくなったところでサブベースを入れて低音を強調するという使い方もいいと思います。
・キックを重ねてみる
キックは曲のリズムを構築する上で非常に重要な働きを持ちます。せっかくキックの打ち込みがうまくても音がショボイとノリノリにはなれません。プロが作る曲で鳴っているキックは大体どれもドゥンッ!!という小気味良くてかつ迫力のある音がするものですが、実際に手持ちの音源に入っているキックを鳴らしてみるとベチョッ…とあまり迫力のない音が出たりします。 しかしキック+αをいくつか重ねてあげることでこれはいくらか改善が可能です。キックを重ねる場合は、片方のキックに足りない要素をもう片方が補うことをイメージしながら重ねると良いと思います。例えば中音域がカッコイイけど低音がスカスカなキックに、迫力ある低音のキックを足してやったりすると上手くいきやすいかなと思います。キックのアタック感を演出する上では高音域も重要なのでハイハットを同時に鳴らしてみるのもいいですね。
・スネアを重ねてみる
キックと同じくスネアもまた、手持ちの音源を鳴らしてみてもなかなかイメージ通りの音にならないものです。スネアの場合も、二つのスネアを同時に鳴らすことでより迫力あるサウンドを生み出せる場合があります。それに加えて更にクラップを足してあげるとより心地よい音が出来上がると思います。スネアとクラップの組み合わせは定番と言ってよいぐらいよく使われているのでガンガン活用していくと良いと思います。
ということで以上、音を重ねて鳴らすことについて語りました。慣れてくるとキックやスネアなんかはガンガン音を重ねて鳴らすようになっていくと思います。
以上で紹介したのは音を重ねるテクニックのほんの一例に過ぎないので、自分で調べていろいろな音の重ね方を試してみると良いと思います。
おわりに
ということでちょっとしたテクニックを2つほど紹介させて頂きました。2つのテクニックの間にあまり脈絡がないのがちょっと申し訳ないですが、
両方とも曲作りに少なからず役立つテクニックだと思うので是非覚えておいてください。初心者の方でもきっとすぐに実行してくれれば少しは曲のクオリティをアップできるはず!
最後に余談になりますが…
DTMを2年半続けてきてつくづく思うのですが、良い曲を作るには知識を増やすことが必要不可欠です。音楽理論や楽器の構成に関する知識ももちろんそうですし、DAWやプラグインの細かい使い方を覚えていくことも大事です。ただなんの考えもなしに曲を作り続けていくのではなく、今まで自分になかった新しい知識、センスを取り入れ続けていくことが上達の秘訣だと思っています。なので何か使えそうなテクニックをネットで見かけたら積極的に取り入れていきましょう。僕もまだまだ未熟者ではありますが、今回の記事が少しでもみなさんのDTMの上達に役立ってくれればと思います。
ということで以上、「明日から使えるDTM小ネタ」についての記事でした!
みんな激エモ大爆発DTMerを目指しましょう~~
明日はゆずくんが担当です。